視点8「信頼・保証」:建てたら終わりではないことを頭に置くこと

住宅の保証

ハウスメーカーと工務店、どっちがいいの?価格差の真実を紐解きます」の視点8を詳しく解説します。

最後の視点として、パートナーとなる住宅会社の信頼性・保証体制についてお伝えしたいと思います。一般的に考えて、ハウスメーカーは大企業ですから倒産リスクが少なく、これから何十年も住み続ける我が家を、将来にわたってサポートしてくれると思えることができます。一方、会社規模の小さな工務店は倒産リスクが高く、後継者がおらずに一代で廃業してしまう懸念もあり、将来のメンテナンスに不安を感じてしまうという方も少なくないでしょう。

しかし、倒産や破綻リスクは、大手企業だからと言って絶対にないとは言い切れません。パートナーの予期せぬ事業障害は、言ってしまえば家を建てた人にはどうすることもできないこと。信頼・保証については、各社制度や財務状況の確認など、今できる最善を尽くすことが大切です。

では、ハウスメーカーと工務店の、それぞれの「信頼・保証」を確認してみましょう。


ハウスメーカー

長く安定した保証が受けられる。

  • 一般的に考えて、ハウスメーカーは倒産リスクが少なく、事業継承もされ続ける。
  • 30年~50年にも及ぶ長期保証制度を導入。

工務店

ちょっとした相談にも対応してくれる。

  • 倒産・廃業リスクは、ハウスメーカーと比べると高くなるかも知れない。
  • メンテナンス・保証は、10年までが多い。
  • 地域に密着しているため、定期メンテナンス・保証以外でも細かな相談が気軽にでき、対応してくれる。
  • 倒産などの時に工事途中の建物を第三者が引き取り、完成まで責任を持つ「住宅完成保証制度」、施工後、住宅に何らかの瑕疵があった場合に保証する「住宅瑕疵担保責任保険」に加入する工務店がほとんどであるが、まれに未加入の工務店もあるため、注意・確認が必要。

選び方のポイント

それぞれの信頼・保証の差から導き出せるのは、

  • 長期保証で安心したい」ならハウスメーカー
  • 人間的なお付き合いを求める」なら工務店

ということです。


価格差の真実

この信頼・保証の差が価格差を生むことはありません。


価格への影響度合い

特に影響はありません。


まとめ

大企業のハウスメーカーであっても、工務店であっても、将来に絶対はありません。だからこそ、各社の財務状況や評判、保証制度がどこまで確約してくれるか、第三者機関の保証が付いているかなどを吟味し、選択することが重要です。ハウスメーカーの安心感を取るか、工務店のお付き合いを取るか。家は「建てたら終わりではない」ことを頭において選択しましょう。