家は、さまざまな部材や素材で構成されています。屋根材もその一つ。デザイン性はもちろんですが、屋根材にはいくつかのタイプがあり、それぞれメリット・デメリットなど特徴が存在します。屋根材選びで失敗しないために、しっかりと知識を得ておきましょう。ここでは一般住宅に広く使用される屋根材を取り上げます。
屋根材には大きく分けて4分類ある
まず屋根材の基礎知識ですが、住宅に用いられる屋根材の種類は大きく4つに分類されます。
- 金属系
- 粘土系
- セメント系
- スレート系+その他
これら4種類を4回の記事に分けて解説していきたいと思います。第三回目は「セメント系屋根」についてです。
セメント瓦
セメントと砂を原料とした素材です。プレスメント瓦(厚形スレート)とコンクリート瓦に大きく分けられます。
樹脂塗装を施しているため衝撃にも強いことが特徴です。寸法精度も高く、施工性にも優れています。粘土で成形された瓦と比べると安価ですが、定期的な塗装が必要で、塗装が剥がれるとコケなどが発生し、水を吸収しやすくなってしまいます。
メリット
- 耐火性に優れている
- 遮音性が高い
- 1枚単位で交換可能
- 形状や色のバリエーションが豊富に用意されている
- 粘土系瓦よりもコストが安い
- 耐衝撃性に優れてる
- 屋根裏の熱がこもらないため、夏は涼しく、冬は暖かい
デメリット
- 地震などの揺れに弱い(重量があるため)
- 暴風などで瓦がずれることがある
- 定期的な塗装メンテナンスが必要
- 表面の塗装が剥がれ、劣化が進むと割れやすくなる
- 水を浸透しやすく、コケやカビが生えやすい
メンテナンス
- 約15年サイクルで再塗装が必要となる
- 耐久性は30年~40年
まとめ
セメント系は、粘土系屋根のコスト面の問題を解消してくれる材料です。しかし、これにも多少のデメリットが存在しますので、十分に考慮しましょう。 次回の第四回目は最終回。「スレート系+その他」をお伝えします。ぜひ、読み比べて最適な屋根材を選んでください。