独自の8つの視点のまとめ:自分の考えを軸に最適なパートナーを選ぶ

ここまで見てきたとおり、ハウスメーカー、工務店にはそれぞれのメリットとデメリットが存在します。そしてそれがコストにも反映されていることがお分かりいただけたことと思います。

ステップ①「ハウスメーカーと工務店のどっちがいいの?」…価格差の真実を紐解きます!における独自の8つの視点のまとめを、改めて以下に記します。

視点1:サポート力
○「難しいことはすべてお任せしたい」ならハウスメーカー
○「ある程度は自分でダンドリや交渉ができる」なら工務店
視点2:企画力
○「家づくりへのアイデアや知識があまりなく、全体的に企画提案(提案商品)を受けたい」ならハウスメーカー
○「自身で要望(企画)がまとめられる」なら工務店
視点3:施工力
○「安定した品質を選ぶ」ならハウスメーカー
○「大工棟梁の腕(品質)が確か」なら工務店
視点4:安全性
○「建築地の気象や地形などを考慮して、“安全にいくら投資するか”を検討する
視点5:間取りの自由度
○「裏付けのあるたくさんのアイデア・提案を参考に間取りをつくりたい」ならハウスメーカー
○「こだわりが強く、家づくりの方向性(間取り)が明確」なら工務店
視点6:デザイン
○「たくさんの提案を求めたい」「容易にトータルコーディネートがしたい」ならハウスメーカー
○「こだわりが強く、自分の感性を活かして選択・要望したい」なら工務店
視点7:広告宣伝費
○ハウスメーカーと工務店の価格差は、広告宣伝費によって生まれるものではない
○「CMをやっているから高い」はライバルの常套句。惑わされないこと
視点8:信頼・保証
○「長期保証で安心したい」ならハウスメーカー
○「人間的なお付き合いを求める」なら工務店

これら独自の8つの視点のまとめから導き出す、最適なパートナー選びのポイントは、

「いいものは高い」と納得してハウスメーカーを選ぶ。
○(未来への安心型家づくり):家族を守るシェルターとして最高レベルを求める。
○(面倒なことはすべてお任せ):税金やローン、贈与、土地探し、全体的なプランニング等。

「必要なモノだけ」をしっかりと見極めて工務店を選ぶ
○(こだわり型家づくり):安全基準を満たす家。間取りやデザインなどが明確で自由度を求める方向き。資金計画などは自分で行う。
○(人間的なお付き合い):地域密着型ゆえのつくり手の顔が見える家づくり。

いかがですか。ご自身の資金計画・こだわりに沿って、妥協できるところ、できないところを見極め、パートナー選びをしてください。価値観は人ぞれぞれですし、要望や予算もさまざま。友人・知人や親などからのアドバイスも大事ですが、大切なのは自分自身の嗜好です。自分の考えを軸にして選ぶことが肝要です。

ちなみに過去30年以上、ハウスメーカー、工務店のシェアは変わっていません。つまり住宅ビジネスは成熟期であると言え、今後もこの仕組みは大きく変わることはないでしょう。今、住宅は基本性能があがり、耐用年数は延びています。お子さまに遺す財産と考え、投資したコストに見合う家をぜひ手にしてください。