【アイランドキッチン】憧れのキッチンをおしゃれに使いこなす6箇条

アイランドキッチンのイメージ

※画像提供:Tagle住まい

「新しい家は、絶対におしゃれなアイランドキッチンしたい!」。そう考えている方は多いようです。アイランドキッチンとは、その名の通り「島」のような形をしたキッチンのこと。壁付けにはなっていないタイプですから、見た目にとてもおしゃれですし、ダイニングやリビングでくつろぐ家族に対面して家事を行うことが出来るので、キッチンで孤立することもありません。

おしゃれで、家族とのコミュニケーションも取れるわけですから、「いいことずくめ」のような気がします。でも、実際にはさまざまなデメリットや注意点も存在します。もちろんメリットもたくさんありますが、それらを知らずして、憧れだけでアイランドキッチンを採用してしまうと、後になって「一般的なキッチンにしておけばよかった」と思い、悩むことになりかねないのです。

後悔したから簡単に、「じゃあキッチンを交換しよう」と言うわけにはいかないのはご承知の通り。そこで憧れのアイランドキッチンを、おしゃれに機能的に使いこなす6つの工夫ポイントを用意しました。これを読めば、アイランドキッチンのメリット・デメリットが理解できますし、使いこなし術も身につくはず。

キッチンは多くの場合、女性にとっての城ですが、最近では夫婦でキッチンに立たれることも多いようです。しっかりと検討し、夫婦で相談しながらキッチンプランニングを進めてください。きっとこの記事が、あなたの理想のキッチンづくりに役立つはずです。


目次

憧れの素敵なアイランドキッチンのメリットを知ろう!

最初に、アイランドキッチンのメリットをお伝えしましょう。アイランドキッチンには、以下のような魅力があります。

メリット1:キッチンが独立しているから、どの位置でも作業ができる

空間の中に「島」のように「独立」していますから、広々とした環境の中で効率よく家事ができます。アイランドキッチンのタイプにもよりますが、どの方向からでも作業することが出来、一人で家事をするときはもちろん、複数人でアイランドキッチンを囲むように立って作業をすることも可能になります。親子での調理やホームパーティを楽しむ機会が多い人には、アイランドキッチンはうってつけです。

メリット2:子どもの様子も見られて安心

アイランドキッチンと子育て アイランドキッチンの目線

独立した対面式のキッチンですから、リビングやダイニングでくつろぐ家族とも容易にコミュニケーションが図れます。子育て世代なら、家事をしながらでも子どもたちの様子が見られて安心です。

メリット3:親子の絆が深まる

アイランドキッチンと家事

アイランドキッチンをパンの生地をこねる場所などとして使用すれば、親子が一緒に料理を楽しむ機会を力強く応援してくれます。そうすることで親子の絆が深まり、親から子へ味や料理の腕前などを伝えていくことが出来ます。

メリット4:とにかくおしゃれ!

おしゃれなアイランドキッチン スタイリッシュなアイランドキッチン

アイランドキッチンはとてもデザイン性が高く、おしゃれです。キッチンそのものを一つの家具のように見立て、設計することで、とても洗練された雰囲気に包まれる空間を生み出すことが出来ます。アイランドキッチンは、毎日の暮らし、家事を楽しくしてくれるのです。

メリット5:圧倒的な開放感

アイランドキッチンの周囲に壁がないので、空間の真ん中で料理をしているような開放感が手にできます。視線の向こうにテレビを置けば、それを楽しみながら家事をすることも可能。美しい眺望が臨める環境ならば、なおさら豊かな気分でキッチンに立つことができるでしょう。

メリット6:配膳がラク

「島」を中心に左右どこからでもアプローチできますから、配膳や後片付けがとても効率よくできます。


アイランドキッチンに潜むデメリット。知らないと危険なことも!

一方、残念ながらアイランドキッチンにもデメリットや注意点がいくつか存在します。では、それぞれ解説していきましょう。

デメリット・注意点1:自由度の高いアプローチが落とし穴に

アイランドキッチンが、左右どちらからでもアプローチできる利便性を持つことは、先ほどのメリットでお伝えしました。でも、これがデメリットにもなるのです。

小さなお子様がいる場合、アイランドキッチンは背の低い子どもの死角を生み出してしまいます。突然、お子様が現れてドキッとする場面も考えられるのです。ましてや左右どちらからでもアプローチできるアイランドキッチンです。予想していない方向からやってきてぶつかってしまう、などというケースも考えられます。お子様が2人以上いればさらに心配は広がります。

料理をしている時は、熱いものを運んでいることもあり、万が一の事故の可能性が一般的なキッチンよりも高くなるのがアイランドキッチンのデメリットと言えるでしょう。

デメリット・注意点2:ぐるぐる回れる、お子様の遊び場になってしまうことも

アイランドキッチンは、ぐるりと輪を書く作業動線が便利です。しかしこれ、お子様にとっては絶好の遊び場。歓声とともに追いかけっこやかくれんぼをするなんてことも考えられます。そういった生活シーンも、ぜひ想像しておきましょう。

デメリット・注意点3:収納量が少ない

アイランドキッチン単体で見たとき、一般的なキッチンと比べ、収納量は少なくなります。一般的なキッチンの長さは2m10㎝。しかしこれをアイランド型にすれば、収納引き出し1列分は失われます。食洗機を設置する場合は、さらに収納量が圧迫されます。

キッチンの他に収納棚を設ける広さが確保されれば問題ありませんが、それも動線をよく考えておかないと、「食器の出し入れが不便」となってしまいますので注意しましょう。

デメリット・注意点4:匂いや油はねが広がりやすい

壁がなく独立している分、アイランドキッチンは空間に匂いが広がりやすく、油はねにも気をつかいます。調理中の湯気も、ダイニングやリビングに広がりがちに。また、勝手口への動線なども悪くなりやすいなので、プランニングには十分な配慮が必要です。

デメリット・注意点5:コストが高くなる

アイランドキッチンは、一般的なキッチンと比べると価格が高い傾向にあります。また、換気扇・レンジフードの取り付け位置も壁から離れた場所になり、配管の手間もかかります。匂い対策のためにパワーの強い設備を選べば、さらにコストがかかりがちに。家づくりにおいてアランドキッチンは、標準工事になっていないのが一般的ですので、工事費も確認しておくことをおススメします。

デメリット・注意点6:荷物を置きがちになり、散らかった印象に

これは収納量とも関係することですが、独立した島なだけに、周囲に空間が生まれます。「ちょっとここに置いておこう」と言う気持ちが出てしまうと、モノを置き始めてしまい、せっかくおしゃれな空間が散らかった印象に。仕舞うのが面倒な調理器具を出しっぱなしにしてしまって、ごちゃごちゃしたキッチンになってしまった、ということにも注意です。

すっきりとしたデザインが特徴のアイランドキッチンですが、その分、手元が丸見えです。前述のように常に片づけ、整理整頓しておく癖をつけないと、特にお客様を招いたときなどに焦ってしまうことにもなります。

デメリット・注意点7:広いスペースが必要

ある意味、空間を贅沢に使いますから、ある程度、敷地にゆとりがないと実現は難しいかも知れません。狭い空間に無理やりアイランドキッチンを採用しても使い勝手は悪いでしょうし、何よりおしゃれさは感じられなくなります。リビングやダイニングを圧迫することにもなりますから、リビングでくつろごうと思っても、キッチンの存在感が大きく、落ち着きのない空間になってしまうことが考えられます。


アイランドキッチンをおしゃれに、機能的に使いこなす工夫ポイント

こうして見ると、アイランドキッチンはデメリットが多くあるようです。でも、デメリットを工夫次第で解消できることも事実。では、アイランドキッチンをおしゃれに、機能的に使いこなす工夫ポイントを伝授しましょう。

工夫ポイント1:アイランドキッチンを家具として見る

ナチュラルなアイランドキッチン ホワイトアイランドキッチン

アイランドキッチンは、そもそもデザイン性が高く、それ単体で十分におしゃれです。でも、アイランドキッチンは空間の中に「島」のようにレイアウトされますから、単体がおしゃれでも周囲と馴染んでいなければ、かなり浮いた存在になってしまいます。そこで空間コーディネートの基本として、アイランドキッチンを家具として捉えることをおススメします。そう考えれば、キッチンはもちろん、周辺の壁の色や素材のチョイスが容易になることでしょう。

工夫ポイント2:よりおしゃれな空間にするためのテーブルの位置

アイランドキッチンの対面にダイニングテーブルを置く場合、アイランドキッチンとダイニングテーブルの中心を合わせて配置しましょう。そうすると空間がすっきりとしたイメージに仕上がります。

工夫ポイント3:アイランドキッチンをカウンターテーブルに

アイランドキッチン カウンターキッチン

少し広めのアイランドキッチンならば、ぜひそこにチェアを置いて、軽食がとれるカウンターテーブルとしても使う計画をしましょう。そうすれば日々の暮らしが便利になります。特に忙しい朝は、さっと家族に朝食が出せて時間短縮に。配膳もラクで、家族との距離も近くなり、自然と会話も生まれます。

工夫ポイント4:移動するアイランドキッチンという発想

アイランドカウンター アイランドにシンク(水栓・排水)を用意する場合は別ですが、そこをあくまでもパンの生地をこねたり、料理の盛り付けの作業台として使用する場合は、固定しなくてもいいわけです。そこで一つのアイデアがキャスター付きのアイランド。これなら場所を自由に変えて使えます。使用しない時はちょっと端に寄せれば、キッチン空間をより広く使えるでしょう。

工夫ポイント5:ダブルシンクで便利に、仲良く料理をする

アイランドキッチン以外に、I型やL型の壁付けキッチンを設けてダブルキッチンにしておくと、料理がとてもはかどります。夫婦やお子様と一緒に、そしてホームパーティの時に招いた友人たちとキッチンに立ってもゆとりがあります。そこには楽しい会話が生まれ、みんなでつくった料理は格別に美味しいもの。素敵で機能的なキッチンは、料理をより楽しくしてくれます。

工夫ポイント6:アイランドキッチンを飾りつける

アイランドキッチンの収納 アイランドキッチンの収納

工夫ポイントの冒頭に、アイランドキッチンを家具のように考えると言うお話をしました。家具ですから、そこに装飾を施して、空間に彩りを加えるのも一つのアイデアです。カウンタートップの素材や色を変えてみたり、タイルを貼ってみたり。面材を周辺の壁と変えることで、華やかさも生まれるでしょう。空間全体のコーディネートを考えながら、アイランドキッチンにひと工夫加えると、より素敵な暮らしが手にできます。


まとめ

アイランドキッチンを計画する際のポイントをまとめてみましょう。

  • アイランドキッチンには、メリットもデメリットも存在する
  • 小さなお子様がいるご家庭の場合、安全性への検討が必要
  • アイランドキッチンを家具として捉え、コーディネートするとおしゃれに
  • 移動式など、幅広い選択肢の中からベストをチョイスしよう
  • アイランドキッチンは、親子の絆を深め、友人たちとの楽しい時間を生み出してくれる

いかがですか。見た目におしゃれなアイランドキッチンは、きっとこれからの新しい暮らしに、素敵な時間を届けてくれることでしょう。ちょっと注意が必要なのも確かですが、デメリットを知っておくと、その対策もしっかり練ることもできるはず。採用するかどうかも含め、十分に検討してください。