【フローリング】フローリングのメリット・デメリット(複層編)

フローリング

フローリングとは、主に木質系材料からなる床仕上げ材、またはそれを張った床のことを指します。英語では床材そのものを言うので畳もフローリングと呼ばれますが、日本では主にリビング・ダイニングで使用される木の床といえばイメージできると思います。このフローリングには「複層フローリング」と「単層(無垢)フローリング」があり、それぞれに特徴やメリット・デメリットが異なります。床は空間のイメージを大きく左右しますし、常に身体と接している場所ですから、選び方を間違えると大きな後悔につながります。そこで今回は、「複層フローリング」について学んでいきたいと思います。


複層フローリングのメリット

メリット1:コストパフォーマンスに優れている

「複層フローリング」は、一層以上の基材の表面に、0.3mm~2mmほどの厚さの化粧加工用木材を張ったものです。現在の家づくりにおける主流で、よほど素材や設えにこだわった家でない限り、このタイプが標準だと考えていいでしょう。加工や施工も比較的容易で、単層(無垢)フローリングのように反ったりはせず安定しており、コストパフォーマンスに優れています。

メリット2:機能性やデザイン性に優れている

フローリングのカラー

基材の上に化粧加工用木材を張るため、色や柄のバリエーションが豊富。自分の好みや、仕上げたい部屋の雰囲気に合わせてチョイスすることが可能です。また耐水性があるものであれば、キッチンや洗面所などの水周りにも気軽に採用することができます。キズがつきにくく、凹みも起きにくいので子ども部屋や人が多く集うリビングなどにも最適。ワックス不要、耐褪色性の高いものなど、さまざまな機能を有した製品もあり、用途に合わせて選択することができます。

メリット3:掃除がとてもラク

暮らしているとうっかりものをこぼしたりしますし、塵やホコリも発生します。複層フローリングはカーペットや畳と比べ、繊維の中にそれらが入り込む心配がありませんから、掃除がとてもラク。さっと拭き取るだけで片付きますし、シミも残りにくい特徴を持ちます。掃除機を何度もかけなくてもホコリが吸い取れますので、家事ラクを応援してくれる床材と言えます。

メリット4:ダニが発生しにくい

カーペットや畳はどうしても塵やホコリが溜まりやすく、掃除機で完全に吸い取ることが難しい床材です。さらに湿気も溜まりがちで、その結果としてダニが発生しやすい状況を生み出してしまいます。その点、フローリングは掃除がしやすく、ダニの発生も抑制しやすい素材です。

メリット5:メンテナンスがほとんど必要ない

複層フローリングは耐摩耗性が高く、耐用年数も長いのが特徴です。無垢フローリングのように定期的なワックスがけをする必要もなく、特にメンテナンスに気を配らなくて済むので、気軽に毎日を過ごすことができます。


複層フローリングのデメリット

デメリット1:冷えや疲れがたまりやすい

使用されている木材によって異なりますが、一般的なフローリングの場合、その質感は硬く、室温の影響も受けやすいデメリットがあります。木はもともと蓄熱性の高い素材ですが、夏場でない限り、フローリングは素足では冷たく感じるもの。特に冬場は足が冷えたり、硬さゆえ疲れやすいなどのデメリットを感じることがあります。

デメリット2:耐水性・耐熱性の低いフローリングは水や熱に注意

床材に水が含むと膨張したり、変色する恐れがあります。また熱を加えてしまうと表面がひび割れたり、剥離することもあります。水分のあるものをこぼしたら、なるべく早く拭き取りましょう。また直射日光が強く当たる場所には、しっかりとカーテンでガードするなどの配慮も必要です。

デメリット3:人工的で本物感が薄い、経年劣化する

メリットとして、多様な色や柄があるとお伝えしましたが、それらはあくまでも人工的に作られた化粧(デザインパターン)ですから、見た目はどうしても無機質になりがちです。本物感を求める人にとっては、少し物足りないでしょう。また無垢フローリングのように年を重ねるごとに風合いが増すことはなく、経年=劣化となってしまいます。


まとめ

いかがでしたか? フローリングの特徴とメリットデメリット(複層編)のまとめとしては、

メリット

  • コストパフォーマンスに優れている
  • 機能性やデザイン性に優れている
  • 掃除がとてもラク
  • ダニが発生しにくい
  • メンテナンスがほとんど必要ない

デメリット

  • 冷えや疲れがたまりやすい
  • 耐水性・耐熱性の低いフローリングは水や熱に注意
  • 人工的で本物感が薄い、経年劣化する

次回は「単層(無垢)フローリング」編です。こちらも併せて読んで、フローリング選びの参考にしてみてください。