【子育て世代の平屋】採り入れたい6つのポイント

平屋

「子育て世代でも、平屋って暮らしやすいのかしら?」。そんな疑問を抱くのは当然かも知れません。何しろ一般的に考えて、2階建てや3階建てと比べて、部屋数が少なくなるからです。

「子ども部屋はつくれるのかしら?」
「なるべく広くしたいリビング・ダイニングルームが、圧迫されるのではないかしら?」

確かに普通に考えればその通り。でも、それら不安や疑問を解消してくれるプランがあるのも事実です。また、平屋ならではの、子育て世代にとってプラスになるアイデア・工夫があるのも、平屋が人気集めている理由のひとつなのです。

では、それら子育て世代に役立つ平屋の間取りポイントや、具体的なプラン例を見ていきましょう。


その1:平屋でも、主寝室に子ども部屋など十分に部屋数は確保できる

まずは、不安や疑問に思う「部屋数」についてお伝えしましょう。多くの場合、敷地の広さには制約があるものですし、子育て世代の場合、やはり子ども部屋は欲しいもの。そこで限られた敷地の中でも子ども部屋や主寝室を上手くレイアウトしたプラン例を示します。

これを見れば、平屋であっても、限られた敷地であっても、十分な部屋数が確保できることがお分かりいただけることと思います。

1階床面積22.59坪でも、主寝室と個室を機能的にプランニング【トヨタホーム】

トヨタホームの平屋間取り

【1階床面積:74.70㎡(22.59坪)】

キッチンとダイニングをコンパクトにまとめることで、主寝室や子ども部屋、テラスにつながる開放的なリビングなど、家族みんなが心地よく暮らせる空間をすべて網羅したプランです。ダイニングテーブルは食事の他、勉強スペースやパソコンなどをするミセスコーナーにもなります。いつも家族が感じられる、家中を見渡せる家事動線が特徴です。

詳しくはこちら → トヨタホーム GREAT SOLAR 平屋


その2:ワンフロアで暮らしのすべてが完結。だから家族の絆が深まる

平屋ですから、当たり前のことですが、すべての暮らしが1階のみで行われます。家族が上下階で分断されることがありませんから、その分、家族との触れ合いが生まれ、自然と会話が弾み、強い絆が育まれていきます。

もちろん子ども部屋や主寝室など、お互いのプライバシーを守る空間は確保できますが、「常に同じフロアに居る」という安心感は平屋ならでは。部屋にいても、「ごはん出来たよ!」といった声も聞こえやすく、自室ではなくリビングやダイニング、キッチン周りに自然と集まる生活スタイルになりやすいのが平屋の特徴です。 では、具体的な間取りを見てみましょう。

リビング・ダイニングを中心に、いつも家族の気配が感じられる家【トヨタホーム】

リビング・ダイニングルームを住まいの中心に据えることで、家族の絆が深まるように設計されたプランです。キッチンの対面に勉強スペースを設けることで、家事をしながらでも子どもたちの様子が伺えます。子ども部屋となる洋室にも声が届きやすく、吹き抜けとダイニングに面したテラスによって開放感が生まれた空間は、家族が自然と集う憩いの場。常に顔を合わせられる工夫が込められています。

その一方で、主寝室と子ども部屋を東西に分けることで、家族であっても大切なプライバシーを守ることができています。思春期の子どもたちも配慮したプランといえます。

詳しくはこちら → トヨタホーム 理想の平屋


その3:上下階に分かれていないから、家事動線がとてもスムーズ

平屋は、フラットな生活空間を生み出します。子育て世代の場合、特に家事の効率化は命題です。そんな忙しいあなたを応援してくれるのが、まさに平屋。洗濯時の家事動線の例を見てみると、2階建てに比べて平屋の生活動線は2/3という結果も出ています。

家事動線がフラットでスムーズ。上り下りがない分、体力面でも楽に【住友林業】

住友林業 平屋の間取り

洗濯機から取り出した洗濯物は、1階のテラスリビングでサッと干すことが出来ます。取り込んだ服は和室でたたんで、仕舞う時もスムーズです。

平屋は階段の上り下りが無い分、体力的にも楽です。これは普段の暮らしにおいてもいえること。寝室やクローゼットが2階にあると、その分、上り下りが発生しますが、1階のみの平屋なら、スムーズに暮らすことができます。

詳しくはこちら → 住友林業 GROUND LIFE Terrce Style


その4:広々テラスとつなげることで、リビングが開放的になる

平屋で子ども部屋までつくってしまったら、大切なリビングやダイニングが圧迫されてしまい、心地よく暮らせないのではないか。そんな不安に対する解決策が、リビングとつながるようにレイアウトされたテラス(ウッドデッキ)です。外空間を巧みに採り入れれば、広々とした伸びやかな暮らしが手に入ります。

またテラスは家族でくつろいだり、読書を楽しんだり、居室間の動線としても活用できる優れもの。開放感はもちろんのこと、暮らしにプラスαの豊かさをもたらしてくれるのです。

庭とつながり、空へと広がる、テラスリビングのある暮らし【住友林業】

テラス(ウッドデッキ)で庭と室内をつなぐことにより、「テラスリビング」が生まれます。そこは平屋だからこそ味わえる、縁側のように内と外とが一体となる空間です。 周囲からの視線が気にならない設計を施しているので、まさに第2のリビングとして活用できるスタイルです。室内のリビング・ダイニングとは別に、家族の交差点(集う場)を設けることで、子どもたちが部屋に籠るということを自然な形で少なくしてくれます。各部屋やリビングから行き来できる特別な空間です。

詳しくはこちら → 住友林業 GROUND LIFE Terrce Style


その5:天井高を生かしたロフトの活用。収納に居室に大活躍

平屋は2階建て、3階建てと比べて、天井高を高くすることが可能です。ですから空間がとても伸びやかになり、開放感あふれる暮らしを実現することが出来ます。天井の高さの利点はそれだけではありません。これを巧みに活用すると、「ロフト」スペースを生み出せるのです。

ロフトは普段は使わない季節のものなどを仕舞うのにとても便利な場所。また子ども部屋や趣味の部屋として活用することも可能です(法規制等に関しては「暮らしが便利になる、おしゃれになる、ロフト収納アイデア8選」を参照ください)。

ロフト(小屋裏収納)は、子どもたちの想像力や養われる場所【トヨタホーム】

ロフト(小屋裏収納)は、子どもたちにとって想像力が豊かに育まれる場所。まるで秘「密基地」のようなそこは、遊びに、楽しい会話に、かくれんぼに、そして絵本に夢中になる場として活躍してくれます。トップライトを設ければ自然光もたっぷりと注ぎ込みますから、本棚やカウンターを設けるのもいいでしょう。

詳しくはこちら → トヨタホーム 理想の平屋


その6:縦空間をゆるやかにつなぐ、1.5階の新発想

1階、2階の中間に位置する「1.5階(中2階)」。そんなゆるやかな段差(スキップフロア)で縦空間をつなぐ提案です。平屋や2階建て、ロフトとは異なるユニークな住まいですが、それぞれが持つ良さを採り入れ、暮らしに豊かさと楽しさを届けてくれるプランニングとなっています。

では、その特徴を具体的な間取りとともに見てみましょう。

スキップフロアで縦空間を有効活用するユニークな設計【ミサワホーム】

【延床面積:119㎡(35.99坪)】

このプランは、独創的な発想から生まれた「スキップリンク設計」を採用しています。庭やアプローチを「ソト」、家の中のパブリック空間を「ウチ」、大収納空間「蔵」の上に設けたプライベート空間「オク」が、スキップフロアでつながる新しい設計プランです。いわゆるロフトとはまた違ったユニークなプランですが、縦空間を巧みに生かすアイデアとしてとても優れています。

リビングと子ども部屋をスキップフロアでつなげることで2つの空間を明確に分けるとともに、親子のコミュニケーションを円滑にするために、子ども部屋の前に親子で遊べる空間「ホームコモンズ」を設置しています。

詳しくはこちら → ミサワホーム Granlink HIRAYA


まとめ

まとめとしては、子育て世代であっても、平屋の選択は“十分にアリ!”だということです。

  • 平屋でも、主寝室や子ども部屋は十分に用意できる
  • 平屋は家族の絆がより深まる住まいのカタチ
  • 平屋は家事動線がスムーズ
  • 開放的で心地よいリビングもアイデア次第で実現できる
  • 天井高を活かした空間設計が可能

せっかく新しく家づくりを始めるのですから、まずは「平屋なんて」と思わずに、平屋の研究・検討をしてみてください。きっと家づくりへの視野が広がって、快適で幸せな暮らしへの思わぬ可能性に気づくはずです。