【高窓・ハイサイドライト】光を採り込み、プライバシーも確保できる窓

窓は大きく、できる限り多く付けて、開放的な住まいにしたい。そんな想いを抱いていても、心配なのがプライバシーの確保です。そこでおススメしたいのが「高窓(ハイサイドライト)」。これなら光を巧みに採り込みながら、外からの視線も遮ることができます。


高窓で手にできるメリットを知ろう!

「高窓」とは、その名の通り、壁の高い位置(天井近く)に取り付ける窓のこと。ちなみに「天窓(トップライト)」は、屋根に取り付ける窓のことです。高窓とは、位置も役割も少し違ってきます。高窓は、主に採光・通風を目的とした窓で、採用することでさまざまなメリットを手にすることができます。


メリットその1:プライバシーを確保しながら自然光が採り入れられる

通常の窓の場合、外を歩く人との目線が同程度となり、外からの視線が気になるケースがあります。結果、常にカーテンを引いた状態になって、自然光や眺望が遮られてしまいます。

その点、高窓なら視線が異なるため、プライバシーを確保しながらたっぷりの自然光を採り入れることができます。カーテンを使用することも基本的にないので、開放感はより増すでしょう。また、高い位置から光が入るため、部屋の奥まで光を採り込む設計も可能となります。


メリットその2:効率の良い換気ができる

暖かい空気は上昇する性質があります。よって高い位置に窓(開口)があることで、自然と暖かい空気が抜けていく空気の流れを生み出すことができます。また、空気を採り入れる窓として、床面に近い位置に設ける「地窓」があると、より効率的な換気が可能となります。


メリットその3:デザイン性が高くなる

壁の高い位置に窓を設けることで、一般的な住まいとは違ったアクセントが生まれ、おしゃれな空間デザインに仕上げることができます。


メリットその4:別角度の眺望を楽しむことができる

高い位置に窓があることで、通常の窓から見える景色とは違った外の表情を眺めることができます。青空や茜色に染まった夕焼け、雲の動きも楽しめるかも知れません。このように高窓は、自然を感じることができる眺めが手にできるのです。また、下の階からの眺めと、上の階からの眺めでは眺望に違いが生まれ、プラスαの楽しさをもたらしてくれます。


メリットその5:壁面を有効活用できる

通常の高さに窓があると、そこを塞ぐように家具などを置くことができません。その点、天井に近い高窓ならば、壁面を有効活用することが可能となります。暗くなりがちなクローゼットに高窓を設けると、たっぷりの収納力を確保しながら明るさをプラスできますし、キッチンも収納棚をしっかりと設置しながら、明るく気持ちのいい空間をつくり出すことが可能となります。


デメリットその1:掃除がしにくい、開閉しにくい

高い位置にある窓ですから、どうしても掃除がしにくくなります。また開閉にも少し苦労しそうです。開閉したい方は、リモコン式を採用することをおススメします。


デメリットその2:後から周囲に高い建物が建つリスクも

暮らし始めてから、周囲の高い建築物が建ってしまった場合、高窓からの眺望が遮られることはもちろん、視線も気になる場合もあり得ます。カーテンがつけにくかったり、開閉に苦労することが考えられますので、このようなリスクもあることを頭に入れておきましょう。


まとめ

採光、通風、眺望を確保したいなら、窓を大きく、そして住まいの各所に設ければいいのですが、実際にはそう簡単にはいきません。特に住宅密集地の場合、隣家との兼ね合いもあるので、窓の計画は慎重を要します。高窓は、そんな悩みを解決してくれる有効な手段のひとつ。ぜひ検討してみてください。