【駐車場】ガレージのサイズはどう決めるべき? 5つのポイント

新築住宅を建てる場合、駐車場を検討することも多いでしょう。その際、サイズが問題になります。今回は、駐車スペースをつくるときの注意点をお伝えしたいと思います。


ポイント1:車種別のおおよそのサイズを知っておく

駐車する予定のクルマのサイズをあらかじめ知っておきましょう。クラスごとのサイズはおおよそ以下の通りです。

軽自動車

全幅 1,480mm 全長 3,400mm 全高 1,750mm

小型車

全幅 1,700mm 全長 4,100mm 全高 1,500mm

中型車

全幅 1,700mm 全長 4,700mm 全高 1,500mm

大型車

全幅 1,850mm 全長 5,000mm 全高 1,500mm

ワンボックス車

全幅 1,700mm 全長 4,800mm 全高 2,000mm


ポイント2:計画の際には“ゆとり”を持たせる

当たり前のことですが、駐車スペースを上記サイズぎりぎりにつくっても、乗り降りができません。ドアを開けるゆとりを持たせて計画しましょう。国土交通省が示す目安は以下の通りです。

  • 軽自動車 幅員 2.0m 長さ 3.6m
  • 小型車 幅員 2.3m 長さ 5.0m
  • 普通自動車 幅員 2.5m 長さ 6.0m

普通乗用車(中型車)の場合を見ると、クルマのサイズが約全幅 1,700mm×全長 4,700mmですから、幅80㎝×長さ1.3mほどのゆとりが設けられています。しかしながら、これは最低限のサイズであることを理解しましょう。

人が一人歩くために必要な幅は約60㎝です。それを考えると上記サイズでは助手席側は20㎝しかなく、乗り降りは不可能となります。敷地条件にもよりますが、ご自身の体のサイズも考慮しながら、よりゆとりあるスペースを設けることをおススメします。

また、後方ドアの開閉への考慮も大切です。跳ね上げ式のトランクの場合は、高さも確保しなければなりません。荷物の出し入れが不便にならないよう、しっかりと計算しましょう。


ポイント3:敷地条件、前面道路を考慮し、駐車方法を決める

駐車場を計画する際は、敷地条件や家屋の形状(間取り形状)、さらには前面道路の幅員などの諸条件によって、駐車方法が制限されるケースもあります。

直角駐車

道路と直角に駐車する方法。駐車しやすく、省スペース性に優れています。前面道路の幅員が4m以上ある場合におススメです。また、駐車スペースは左右に90㎝以上、奥行き(長さ)5.5m以上を確保しましょう。

間口の目安はクルマの回転半径にもよりますが、前面道路幅が6mの場合は3m(間口)、道路幅4mの場合は3.6m(間口)を確保しましょう。

並列駐車

道路と平行に駐車する方法。前面道路の幅員や敷地面積が狭い場所でも駐車できます。スムーズな出入りのために、車長の倍以上の間口、車幅+1m程度以上の奥行きを確保しましょう。前面道路が4m以下の場合は、間口を広めに確保することが大切となります。


ポイント4:将来の車種変更も見据えて計画する

夫婦2人の場合なら小型車でも十分ですが、家族が増えたらワンボックス車に買い替えるかも知れません。また、アウトドアの趣味が増えたら、サイズの大きなクルマに乗り換えるかも知れません。そういった将来も見据えて、駐車スペースを決めましょう。


ポイント5:駐車スペースの勾配、段差を考慮する

雨水を流し、水はけをよくするために適度な勾配をつけましょう。理想的な勾配角度は2~4%と言われています。勾配が強いと駐車する際のアクセルワークが難しくなり、衝突事故の可能性も高まります。

また、段差も重要です。クルマが趣味で車高が低い場合、段差によってアゴを擦る可能性もありますので、しっかり考慮しましょう。


まとめ

いかがでしかた? 2台以上の駐車スペースが必要なご家庭もあるでしょうし、住居スペースとの兼ね合いもあります。駐車場周りには自転車を停めるケースも多くなりがちですので、生活スタイルもしっかりとイメージし、広さを決めることをおススメします。

また、隣家への影響を考慮することも重要です。駐車場設計の失敗により、近隣トラブルになることは意外と多いのです。排気ガスや音など、相手の立場になって考えて位置を決めるなど、しっかりと配慮しましょう。