【小上がり和室】LDに座の空間をつくるときのメリットと注意点

小上がり

小上がり和室とは、リビングルームの一角に段差を設けた「和のスペース」を設けるプランのこと。最近では和室をつくる方が少なくなってきているようですが、その一方でこの小上がり和室の人気は高まっています。今回は、小上がり和室のメリットと注意点をお伝えしたいと思います。


メリット1:洋のデザインの中でもしっくりと馴染む和の空間

小上がり
セキスイハイム

最近の住まいは、昔ながらの和の趣きよりも、洋室を中心とした洋のデザインが主流です。よってその中に和室を設けるとなると、どうしてもデザイン的な違和感を抱いてしまいがちです。しかし小上がり和室の場合、「和モダン」に仕上げることができ、段差もあることからリビングに隣接させてもそんなに違和感はありません。「別室として和室を設けるほどではないけれど、少しだけでも畳の場所が欲しい」という方には最適と言えるでしょう。


メリット2:小さなお子様を寝かしつけたり、ごろんと寝転んだり

小上がり
ミサワホーム

フローリングやカーペットの上に直接寝転ぶのは少し抵抗があるものですが、畳なら気軽に体を休めさせることができます。小上がり和室があれば、小さなお子様を寝かしつける場所としても、大人がくつろぐ場所としても使えます。また、洗濯物を畳むスペースとしても重宝します。


メリット3:収納が増える。リビングが散らかっても、すぐに仕舞える

小上がり
ミサワホーム

小上がり部分を収納にすることができます。畳数にもよりますが、かなりの量を仕舞うことができ、リビング周りで使うものをさっと取り出したり、散らかってもすぐに片付けることができてとても便利です。敷地条件的にあまり収納が取れない場合、小上がり和室はとても活躍してくれます。


メリット4:ベンチ代わりになり、くつろげる場所が広がる

小上がりは、30~40センチくらいの高さに仕上げるのが一般的。40センチというと階段2段分なので、ベンチ代わりに最適です。家族が増えたり、ゲストが訪れたとき、ソファが足りなくなれば、小上がりに座ればOKです。


メリット5:座の暮らしが気軽に楽しめる。掘りごたつで鍋パーティも

日本人はもともと「座の暮らし」。直接、床面に腰を下ろし、くつろいだり、食事をしていました。そんな文化は今でも心や体に染みついていて、しばしば「畳での時間を楽しみたい」と思うことがあるものです。そんなときでもLD空間に小上がり和室を設けておけば、気軽に座の暮らしが手に入ります。掘りごたつを設えることも可能になるので、足をゆったり伸ばしながらくつろぐこともできます。


メリット6:ちょっとした客間に早変わり

客間がない場合、リビングで泊まってもらうのはちょっと気が引けます。でも、段差を設けて視覚的に「別空間」にしてあること、寝転ぶのに抵抗感のない畳であることから、客間として利用することも可能です。ふとんや枕は畳下の収納に入れておけばOK。安心して泊まってもらえます。


メリット7:立体感が生まれ、空間にアクセントが付けられる

小上がり
三井ホーム

LDKの中にタテの動きが加わることで、空間全体にアクセントが生まれます。そのことにより、スタイリッシュな空間デザイン、インテリアコーディネートが可能となります。また、リビングのホコリやチリが入りにくいというのも利点といえるでしょう。


注意点1:段差があるので小さなお子様やお年寄りの利用に注意

小さなお子様の場合、遊ぶことに夢中になって段差から落ちるということも考えられます。お年寄りの場合も、バリアフリーでない分、つまずいてしまうリスクもありますので注意が必要です。お年寄りの場合は、いったん座ってから足を畳の上に置くなど、座り方を工夫するといいでしょう。


注意点2:リビングが狭く感じてしまうことも

敷地の広さやプランニングによって差はありますが、LDの中にもうひとつ部屋を設えるという発想ですから、どうしても空間が狭く感じてしまう場合があります。そこにテーブルなどを置くと、さらに印象は大きく変わります。しっかりとイメージしたうえでプランニングすることが大事です。


注意点3:プラスαのコストがかかる

当然ながら、小上がり分の材料費、施工費などがかかりますので、LDだけと比べるとコストがかかってしまいます。ライフスタイルや利便性と予算を照らし合わせながら、検討することをおススメします。


まとめ

小上がり和室は必要性を感じる人とそうでない人、さらにデザイン的に好きかそうではないかが分かれるものですが、検討する価値はおおいにあります。引き戸などで間仕切りをするプランなどもありますので、興味のある方はパートナーとなる住宅会社に相談してみるのもいいでしょう。