デザイン性の良さから平屋を検討する方も少なくないようです。そのためのヒントは、「【平屋外観デザイン】おしゃれな平屋を実現するためのアイデア集」でもお伝えしていますが、この記事では、おしゃれで人気の高い平屋のベースとなるデザインについて解説したいと思います。
注文住宅の場合、基本的には外観フォルムを自由に設計できますから、どのようなデザインにでも仕上げることが出来ます。でも平屋の場合、そのベースとなり、とても人気が高いデザインは以下の4タイプとなるでしょう。では、それぞれ見ていきましょう。
和モダンタイプ
和モダンとは、日本らしい伝統的な趣きと欧米スタイルを融合させたデザインのことです。どこか懐かしく、ぬくもりが感じられる“日本人の心にしっくりと馴染む”雰囲気を醸し出しながら、欧米の洗練されたデザインが組み込まれることで、とてもスマートなシャープさも感じさせてくれるフォルムが特徴です。日本の自然や周辺環境ともとても相性がよく、住まう人のセンスが感じられる住まいとなります。平屋の場合、軒の深い大屋根によって和と洋を巧みに表現すると、きっと素敵なデザインになるでしょう。
南欧タイプ
イタリアやフランス南部、スペイン、ポルトガルなどに建つ住まいをベースとしたデザインを言います。素焼きの瓦屋根に漆喰の塗り壁が特長で、その姿はやさしさとぬくもりを感じさせてくれるもの。青く晴れ渡る空に燦々と降り注ぐ陽の光、そして緑豊かな自然環境。そんな絵にかいたようなロケーションによく映えるスタイルと言えるでしょう。今から15年ほど前に大流行しましたが、もちろん現在も根強い人気を誇っています。素朴感が素敵なスタイルなので、平屋の場合もあまり装飾を施さず、シンプルなデザインに仕立てることを心がけるといいのではないでしょうか。
北欧タイプ
デンマークやスウェーデン、ノルウェー、フィンランドなど北ヨーロッパに建つスタイルをベースにした住まいです。冬の平均気温がマイナスになるため、北欧住宅は高い気密性・断熱性を誇ります。デザインとしては、外にあまり出かけられない冬季でも自然のぬくもりが感じられるようにと、木をふんだんに用いた白壁の室内空間が特徴で、外壁には個性あふれる鮮やかなカラーリングを施します。小屋裏を活用するため天井の高い大屋根を採用している建物が多く、平屋をデザインする際も天井が高い、大屋根スタイルにこだわったほうが、北欧住宅らしさが生まれると思います。
北米タイプ
アメリカ大陸にヨーロッパの人々が入植し、自分たちが育った地域の住まいを独自に改良・進化していったものがアメリカンハウス(北米スタイル・北米タイプ)と呼ばれています。ですからひと言で北米タイプと言っても、さまざまなスタイルが存在するのです。ここではその中の代表格とされるアーリーアメリカンタイプをご紹介しましょう。
ラップサイディングに覆われた外壁に切妻屋根、そしてそこにはドーマーが設えられます。アーリーアメリカンの特徴の一つにカバードポーチが挙げられます。映画のワンシーンにもよく登場する、憧れの形です。外壁色は白やグレーの他、北欧住宅と同様にカラフルなものも採用されます。平屋をデザインする際には敷地条件もありますが、ぜひカバードポーチを検討してください。これがあるのとないのとでは、素敵な雰囲気に大きな差が生まれます。また欧米住宅は、上げ下げ窓や格子入りの窓、鎧戸など、さまざまな伝統様式が用いられています。これを無視してデザインすると、とてもチープなフォルムになりますので気を付けてください。
平屋の外観デザインを考えるときの基本が知りたい。
どの家でもそうですが、特に平屋の場合、外観デザインには住まう人のセンスが如実に表れます。こだわりのフォルムを生み出すためには、ベースとなる外観デザインタイプを知ることが重要です。そこでタイプ別に特徴と平屋をデザインする際の注意点などをまとめました。
【平屋デザイン】おしゃれな平屋をつくるためのベースとなる4タイプ
まとめ
いかがでしたか。大きく分けたこの4タイプから自分の好みを選び出し、そこからアレンジしていけば、きっと理想のデザインに巡り合えると思います。自分の好みを知ることは、家づくりの第一歩としてとても重要なこと。その好みを住宅会社に伝えれば、必ず素敵な提案をしてくれるはずです。