【キッチン】空間や動線、機能性を考えてキッチンの種類を選ぼう!

キッチン

ひと言でキッチンと言っても、さまざまな種類(形・レイアウト)があります。キッチンは毎日の食事をつくる場所であり、家族が自然と集まってくる大切な空間ですから、「理想的なキッチンを実現したい!」と願い、憧れを抱いている方はとても多いことと思います。だからこそ、キッチン選び・プランニングは、ぜひ慎重に行いましょう。なぜなら毎日使う場所だからこそ、ちょっとした使い勝手の悪さから大きな不満や後悔を抱くことにもなりかねないからです。

おそらく多くの方が、敷地の広さや条件に制約があり、キッチンを思い通りに実現することは難しいかも知れません。だからと言って「何でもいい」わけではありませんし、「住宅会社から提案されたもので十分」と、ろくに検討しないままでいると大きな後悔につながります。なぜなら、

あなたや家族には、自分なりの“使い勝手”というものが染みついているから。

そして、

新しい家では、“空間レイアウトが変わり、家事動線も変化”するから。

です。新しい家では、どのような暮らし方が行われ、どんな家事動線が生まれるのかをしっかりと理解し、そこに自分たちにとっての使い勝手の良さをプラスして、じっくりと検討してください。そのためには、まず基礎知識として「キッチンの種類(形・レイアウト)」を知っておく必要があります。以下に代表的なキッチン6種類の特徴と注意点などを示します。ぜひ参考にして、キッチンプランニングの第一歩を踏み出してください。


I型キッチンレイアウト

I型キッチン

I型キッチンレイアウトは、シンクやコンロなどの調理器、冷蔵庫を横一列に並べたものです。キッチンレイアウトの中で、最もポピュラーなものと言えるでしょう。

メリット

  • コンパクトなキッチンにしたい方におススメ
  • 壁に向いての作業になるため、窓を設けると外の景色を眺めながら、気持ちよく家事ができる

デメリット

  • 横移動の動線が長くなるため、大きめのキッチンには向かない(作業効率を考えると2m70㎝までが一般的)
  • 家族がくつろぐダイニングやリビングに背を向けるので顔が見られず、会話もしにくい
  • 横一列に冷蔵庫が置けない場合、家事動線に影響が生まれるので注意が必要

L型キッチンレイアウト

L型キッチン

I型キッチンレイアウトに次いで人気なのが、L型キッチンレイアウト。文字通り、シンクや調理器、調理スペースがL字に並んだタイプです。

メリット

  • 動線が三角形になるため、家事における移動距離が短くなり、効率よく作業ができる
  • 空間デザインとして見た場合、動きがあっておしゃれ
  • 窓からの景色を眺めながら作業ができる

デメリット

  • I型よりも設置スペースが必要(LDK全体で最低でも16畳程度は欲しい)
  • スペースが必要な分、収納棚やパントリーなどの設置に制約が出る可能性がある
  • I型と同じく、壁に向かって作業することが多くなり、家族とのコミュニケーションが取りにくい

U型キッチンレイアウト

コンロを中心にU字(コの字)にレイアウトされたキッチンです。

メリット

  • 動線が短く、作業効率がとてもいい
  • 料理好きの方に好まれるキッチンレイアウト
  • ゴージャス感がある

デメリット

  • シンクや作業スペースが2列になるため、ある程度の広さが必要となる
  • 複数人で作業するには不向き

Ⅱ型キッチンレイアウト

シンクと調理スペースを分ける、2列タイプのキッチンです。

メリット

  • 横移動を少なくすることが出来るため、作業効率がいい
  • 「火まわり」「水まわり」を分離するため、そこで必要となる調理器具などを分けて便利に収納(さっと取り出せる)することができる

デメリット

  • 2列になるため、ある程度の広さが必要
  • 振り返って作業することが多くなる。危険性が増すため、シンクの後ろにコンロを配置しないこと

アイランド型キッチンレイアウト

アイランドキッチン

アイランド(島)のように、左右どちらからでもアプローチできる便利さを持つキッチンです。アイランドキッチンについては、「【アイランドキッチン】憧れのキッチンをおしゃれに使いこなす6箇条」も参考にしてください。

メリット

  • キッチンが独立しているため、どの位置に立っても作業が可能
  • 対面式なので家族の様子を見ながら家事ができる
  • 子どもたちと一緒に調理がしやすく、親子の絆が深まる
  • おしゃれな空間に仕上がる
  • 開放感が手にできる
  • 配膳がラク

デメリット

  • 死角が生まれやすく、小さなお子様がいる場合は要注意
  • どこからでもアプローチできるため、子どもたちの絶好の遊び場に
  • 収納量が少なくなりがち
  • 収匂いや油はねが広がりやすい
  • 散らかりやすく、散らかるとすごく目立つ
  • 広いスペースが必要

ペニンシュラ型キッチンレイアウト

ペニンシュラキッチン

ペニンシュラとは半島と言う意味。アイランドキッチンの片側を壁につけているキッチンと言えばイメージしやすいでしょう。

メリット

  • 対面式なので家族の様子を見ながら、会話を楽しみながら家事ができる
  • おしゃれな空間に仕上がる

デメリット

  • 匂いや油はねが広がりやすいので注意が必要(アイランドよりは汚れに対応しやすい)
  • ある程度の広さが必要
  • 収納スペースが不足しがち

これらキッチンの種類・レイアウトに、自分なりの使い勝手を考慮する

基本的なキッチンの種類・レイアウトが理解できたと思います。「このキッチンレイアウトがいいな」と言うものもあると思いますが、選ぶ際には冒頭にも述べたように、ぜひあなたの“使い勝手”“暮らし方”も考慮してください。たとえば、

  • 利き手の違いでどちら側に冷蔵庫があれば便利か
  • 小さなお子様がいて目が離せない
  • 料理が大好きで調理器具がたくさんある
  • 家族や友人たちと一緒に料理がしたい

など。そんな使い勝手や暮らし方をメモに書きだして検討すると、ベストなキッチンレイアウトを選ぶことが出来るでしょう。もちろん新しい家の間取りも重要な検討要素です。どのタイプのキッチンならランドリースペースに行きやすいかなど、暮らし全体の動線も考慮してください。


まとめ

キッチンの種類・レイアウトには、それぞれの特徴(メリット・デメリット)があることが理解できたと思います。また、あなたならではの使い勝手、暮らし方も考慮することが重要であることもお分かりいただけたことと思います。それらから導き出されるキッチンレイアウトを採用し、ぜひ素敵なキッチンライフを手にしてください。