新しい家を計画する際に、「せっかくならテレビも買い替えて、大迫力の映像を楽しみたい」と考える方も少なくないでしょう。しかし、「とにかく大画面にすればいい」というものではなく、画面サイズや設置条件などの違いによって適切な距離があり、それはテレビを置く部屋の大きさにも関わってきます。今回は、テレビの画面サイズと部屋の関係性についてお伝えしたいと思います。
目次
視聴距離を知ろう
視聴距離とは、テレビを最もきれいに見ることができる距離のことです。テレビ本体とご自身の距離が、どれくらい離れていると適切なのかを表します。
実はこの距離は、4Kテレビとフルハイビジョンテレビでは大きな差が生まれます。その理由は解像度が違うため。4Kは829万画素で、フルハイビジョンは207万画素、ハイビジョンは104万画素。画素数の低いテレビは、近づけば近づくほど、「画像の粗さが目立つ」(距離を取らなければきれいに見られない)というわけです。
最適な視聴距離は、「画面の高さ」が基準
- 4K:画面の高さ×約1.5倍
- フルハイビジョン:画面の高さ×約3倍
ちなみに視聴距離が短いほど視野角が広がるため、迫力のある映像が楽しめます。
例)49v型画面で高さが約60㎝の場合
- 4K:視聴距離約90㎝、視野角約60度
- フルハイビジョン:視聴距離181㎝、視野角約30度~
65v型なら10畳以上、55v型なら8畳、43/49v型なら4.5畳~6畳
視聴距離を勘案しながら、ではテレビの画面サイズによって、どの程度の広さが必要なのでしょうか。以下を参考にしてください。
- 65v型(4K)~:10畳以上(視聴距離 約1.2m~)
- 55v型(4K)~:8畳(視聴距離 約1.0m~)
- 43/49v型(4K):4.5畳~6畳(視聴距離 約0.8/0.9m)
テレビを設置する高さや、照明・外光の映り込みにも注意しよう
テレビを設置する最適な高さは、テレビの中心を見た時に少し目線が低くなる高さと言われています。よって、
- 床に座って見る場合:テレビ台は40㎝くらいのもの
- ソファに座って見る場合:テレビ台は、40~60㎝くらいのもの
テレビの設置位置が高くなると視線は見上げる形となります。するとどうしても部屋の照明が画面に映り込みがちになり、映像を楽しみにくくなるばかりか、目が疲れる原因となります。設置の際には高さはもちろん、照明や外光の映り込みの影響を受けないかをしっかりとチェックしましょう。
まとめ
新しくテレビ購入を検討する際には、
- 視聴距離を知ること
- 視聴距離を勘案し、部屋の広さを導き出すこと
- 見る高さを決め、テレビ台を選択すること
- 照明や外光の映り込みがないかチェックすること
さらには地震対策も大切です。マイホームを計画する際には、ぜひテレビの設置位置や希望する画面サイズなどもあらかじめ検討し、部屋や窓の位置、広さを設計に落とし込むことをおススメします。