「一室空間」という設計手法をご存知でしょうか。一室空間とは、あえて間仕切りを設けず、広々とした一つの空間として設計することです。こうすることで、さまざまなメリットが生まれます。さて、一室空間にはどんな利点があるのでしょうか。
目次
メリットその1:空間を広く使うことができる
間仕切りが少ない分、空間を広々と使うことができます。たとえば大人数を招いたホームパーティや、お正月やお盆と言った時期に親戚一同が会したりすることも可能となるでしょう。特に土地の広さが限られている場合は、一室空間がおススメ。開放的な心地よさを手にすることができます。
メリットその2:家族の絆が深まるコミュニケーションが活発に
間仕切りのないオープンな空間ですから、常に家族の存在を感じることができます。家族それぞれが違ったことをしていても、広い一室空間なら程よい距離が保てますし、いつでも声をかけることもできます。家族団らん、絆が自然と深まります。
メリットその3:動線もよく、家事がラクになる
オープンな間取りは、生活動線を遮るものが少なく、暮らしやすくなります。段差や壁、柱、扉が少ない分、狭い隙間にホコリも溜まりにくく、掃除もラクに。ロボット掃除機もスムーズに動き回ってくれるので、毎日の家事負担を減らせるでしょう。
メリットその4:長期的に見ると低コストに
シンプルでオープンな空間は、ライフスタイルの変化に合わせて容易にフレキシブルに変化させることが可能です。リフォームもしやすく、間仕切りの多い住まいに比べ、費用も抑えられます。
防火性、耐震性などには注意しよう
いかがでしたか? 一室空間のメリットをお伝えしましたが、ここに「襖」「障子」の考えを組み込めば、必要に応じて空間を間仕切りすることも可能になります。そうすれば、さらに暮らしの幅が広がることでしょう。
とはいえデメリットがないわけではありません。間仕切りが少ないことで、プライバシーの確保に少し難点がありますし、万が一の火災の際は、火の回りが早くなってしまいます。また、壁や柱のない大空間の設計は、耐震性にもしっかりとした配慮が必要です。
とはいえ、日々の暮らしは伸びやかに過ごしたいものです。ぜひ一室空間を検討してみてはいかがでしょう。